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会計事務所を目指したキャリアパスは実現可能?状況別の転職について解説

公開日:2023年8月10日
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会計系のサービスを提供する組織の代表例に会計事務所があります。税理士を中心に、会計のプロフェッショナルとして活躍する人が多い環境です。今回は、この会計事務所への転職をゴールとしたキャリアパスについて解説します。

転職先候補となる会計事務所の種類

小規模会計事務所

小規模会計事務所は、一般的に数名から十数名程度のスタッフが在籍する事務所を指します。規模が小さいため、一人ひとりの従業員が幅広い業務に携わることが多いことが特徴です。会計、税務、経営コンサルティングなど、幅広い業務の知識を総合的に身につけられます。
また、地域密着型の事務所が多数あり、地元企業との緊密な関係を築くことができます。自分で業務を進め、結果を出す機会が多く、ワークライフバランスを重視する人にとっては適した環境でしょう。

中堅会計事務所

中堅会計事務所は、スタッフ数が数十人から百人程度の会計事務所を指します。小規模事務所よりも多くの業務を取り扱い、さまざまな業種や規模のクライアントを抱えるケースが大半です。組織としての専門性が求められ、職員それぞれが特定の業務に特化することもあります。また「教育体制が整っている」「複数のポジションがある」など、キャリアアップのチャンスを広げやすい転職先候補です

大規模会計事務所

大規模会計事務所は、百人以上のスタッフを擁する事務所で、多くの大手企業や国際的なクライアントを抱えています。クライアントの規模が大きくなったりグローバル化が進んだりすることから、最新の会計基準や規制、技術など専門性を高めることが重要です
また、特定の業界やビジネスモデルに特化した専門家が揃っている会計事務所が多くあります。そのため、専門的なプロジェクトに関与できる可能性があり、転職してから自分のスキルをさらに高められるかもしれません。

四大税理士法人

四大税理士法人とは「デロイトトーマツ」「PwC」「EY」「KPMG」の4つを指します。これらは世界的に著名な会計事務所で、多岐にわたる業種の大手企業がクライアントです。多国籍企業の対応を得意とし、国際的な会計や税務知識を豊富に有しています。
グローバル企業もクライアントになることが多いため、国際会計基準(IFRS)などのグローバルな基準に精通した専門性が必要です。また、大規模なM&Aや上場支援などのプロジェクトに関与する機会もあり、大規模会計事務所でも難しい経験を積めるでしょう。ただ、高いプレッシャーと働き方のハードさが伴うこともあります。

特化型会計事務所

特化型会計事務所とは、特定の業界や業務領域に焦点を当てた会計事務所です。例えば、相続、IT、ヘルスケア、不動産など特定の業界に特化した事務所や、M&A支援、事業再生、税務調査対応など特定の業務領域に特化した事務所があります。
これらの事務所では、特定分野の深い専門知識と経験が必要です。特化型会計事務所は「その分野のエキスパート」であるため、それ相応のスキルを習得しなければなりません。ただ、転職して十分に経験を積めれば、今まで以上にスキルアップできるでしょう。
しかし、その分野に限定した知識と経験が主となってしまう点には注意が必要です。異なる業務領域への転換は一般的な会計事務所に比べて難しくなる可能性があります。

会計事務所へのキャリアパスは描きやすいのか

必須の仕事であり安定した需要がある

会計事務所での仕事は、ビジネスの基本的な要素をカバーするため、その需要は安定しています。企業経営において会計や税務の専門的知識は必要であり、これらをサポートするために会計事務所は重要な存在です。また、新たな税制、規制や会計基準が登場する際に、企業からサポートを求められます。
そのようなポジションであることを踏まえると、会計事務所は経済の状況に左右されずに需要が続く業界です。この安定性は、求人が継続的に提供されるなど、キャリアパスを描く上での大きなメリットでしょう。また、業種や企業規模を問わず多種多様なクライアントを相手にするため、長い目で見たときのキャリアパスにも良い影響を与えます。

スキルがあればキャリアを実現できる

会計事務所でのキャリアやキャリアパスは、本人のスキルセットと専門知識に大きく依存します。税理士や公認会計士などの専門資格を取得することで、専門性を証明し、さらに高度な業務に携わることが一般的です。独自の専門性や特定の業界に対する深い知識を持つことで、特定のニーズを持つクライアントを対象とするキャリアを実現することもできます。
また、会計的なスキルや専門性だけではなく、高いコミュニケーションスキルやビジネスセンスを持つことでキャリアを拡大させることも可能です。経営者や意志決定者と直接対話できるようになれば、重要なビジネスパートナーとして位置づけられるかもしれません。このような幅広いスキルによって、キャリアパスが変化することもあるでしょう。

会計事務所へのキャリアパスイメージ

有資格者のキャリアパス

公認会計士や税理士など有資格者は、会計事務所へのキャリアパスを描きやすくなっています。これらの資格を有していると、会計監査、税務コンサルティング、M&Aのアドバイザリーなど難易度の高い業務に従事できると判断されるからです。転職先によっては、転職して間もないタイミングで事務所におけるリーダーポジションや、特別なプロジェクトのリーダーを任されることもありえます。
また、会計事務所はすべての人が有資格者とは限らないため、有資格者の独占業務に対応が可能です。例えば、税務書類の作成や納税相談への対応は、税理士の独占業務に該当します。これらに対応できるスタッフが不足している場合、転職してからすぐに重宝されるでしょう。

経理・財務経験からのキャリアパス

会計事務所には一般企業などの経理や財務のバックグラウンドを持つ人々が多くいます。これらの経験は、会計、税務、コンサルティング業務に直結するものです。そのため、経理・財務経験者は会計事務所の業務を理解しやすく、キャリアパスも描きやすくなります。
加えて、下地となるスキルがあることから会計事務所内でさまざまなプロジェクトに関与できるでしょう。実務経験を重ねれば、自身の専門性を深めることができ、さらなるキャリアアップの道を開くことができます。

独学・未経験からのキャリアパス

独学や未経験から会計事務所に入ることは、一見難しそうに見えますが、決して不可能ではありません。実際に会計事務所には新人に対する教育プログラムや研修を提供している事務所もあり、未経験者でも実務に向けてスキルアップできます。また、会計や税務の資格取得を目指す人々に対して、学習支援を提供している事務所もある状況です。
ただ、独学で実務経験がない場合や未経験で知識が限られている場合は、経験者のサポートから始まるケースが大半です。そのため、数年で専門的なスキルを高め、そこから自分に適した道を進むようなキャリアパスをおすすめします。

スキルに応じた無理のないキャリアパスが重要

会計事務所へのキャリアパスを考える際は、現実的な流れを検討しましょう。目標を高く掲げることを否定しませんが、実現できない内容はモチベーションの低下を招きます。
例えば、未経験から四大税理士法人へのキャリアパスをいきなり考えることは難しいでしょう。まずは、中小規模の会計事務所を目指したキャリアパスを考え、その後にさらなるキャリアアップを考えるべきです。
会計事務所を目指してキャリアパスを描くことは不可能ではありません。自分のスキルなどを踏まえて、実現可能なパスを考えて、転職へと進みましょう。 なお、不明点や会計事務所でのキャリアパスについてのご相談があればエージェントへご相談ください!

まとめ

会計事務所へのキャリアパスについて解説しました。いくつもの選択肢があり、規模によって実現できるキャリアにも違いがあります。自分のスキルや経験を踏まえて、転職先を探し出すことが重要です。 また、転職にあたっては、現実的なキャリアパスを意識しなければなりません。あまりにも難易度の高い目標を掲げると、挫折の原因となってしまいます。会計事務所の転職活動で挫折や後悔しないためにも、現状に即したキャリアパス・キャリアアップを心がけてください。

松崎ぶっち
立命館大学卒。
在学中に起業・独立などにあたり会計や各種監査などの法規制に対応するためのシステム導入ベンダーを設立。紆余曲折を経て多くのシステムを経験。
システム導入をされるお客様の起業活動を通じて得た経験、知見を活かし皆さんの気になるポイントを解説します。
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