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簿記2級は転職に役立つ?資格の価値や保有者の転職先について解説

公開日:2022年11月11日
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会計の基本的な知識・スキルを保有していると証明できる資格として日商簿記2級(以下、簿記2級)があります。実務経験を積んだ人と同程度の知識・スキルがあると考えられ、就職・転職活動時に企業から評価されやすい資格の一つです。今回は簿記2級の価値と保有者の転職先をご説明します。

簿記2級は転職の武器になる

簿記2級は経営管理のスキルを証明可能

簿記2級は 商工会議所の記載を参照してみると「企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うために求められるレベル」との記載があります。経営管理では財務諸表から経営状況を把握できる必要があり、簿記2級を保有していれば これらのスキルを証明可能です。 簿記は初級、3級、2級、1級と4段階のレベルに分かれていて、経営管理のスキルを証明できる資格は2級以上だと考えられています。そのため転職においても簿記2級からが武器となり、企業側からも求められやすくなっています。

実務経験者レベルのスキル

上記でご説明したとおり、簿記2級は財務諸表の数字から経営内容を把握できるスキルを有しています。これは経理担当者として実務経験を積んできた人と同程度のレベルです。仮に実務経験を積んでいない人でも、簿記2級を保有しているだけで高いレベルを証明可能で転職の強い武器となります。なお、簿記2級の合格率はタイミングによるものの40%前後です。決して合格率の高い資格ではなく、資格の保有者が高いレベルを有していることを示しています。

簿記1級へのキャリアアップは計画的に

簿記2級を保有している人は簿記1級を取得して、さらなるキャリアアップを目指したいかもしれません。転職にあたっては簿記2級を取得していれば武器になるものの、1級を取得すればさらに強い武器となります。ただ、簿記1級は簿記2級よりも出題範囲が格段に広く、簿記2級に合格できたからといって簡単に合格できる資格ではありません。「簿記1級を取得してから転職しよう」と考えると長い道のりとなるため、転職してからの取得を検討してみましょう。

簿記2級が転職の武器になる4つの理由

経営管理は需要が高い

経営管理は経営陣が適切な意思決定を下すサポートをおこなう業務であり、どこの企業でも需要があります。会計に関わる業務は経営管理以外にも存在しますが、 経営陣に近い経営管理の需要が特に高いと考えておきましょう。もちろん、簿記2級を保有していれば経営管理だけではなく会計や財務関係のポジションでも活躍できます。経営管理を中心にどれも需要が高いため、簿記2級を取得していれば活躍の幅を広げられるでしょう。

専門性が高く有資格者が求められる

経理関連の業務は専門スキルが必要となるため、有資格者が求められる傾向にあります。資格がなくとも業務には携われますが、資格を保有している人に任せた方が企業としては安心です。必要とされる資格はいくつも挙げられますが、簿記2級を保有していれば十分活躍できます。大規模な企業では簿記1級が必要となるかもしれませんが、基本的には簿記2級で十分です。資格を保有しておくことで、有資格者を求める企業に転職しやすくなります。

経理への適性が認められる

簿記2級を保有しておくことで、経理の適性を認められやすくなります。経理は正確な数値計算を求められるなど、一定の適性が求められる業務です。その点、簿記2級の保有者は数値計算が得意と想定され、経理業務の適性があると考えられます。数字を扱う業務は得手不得手が出やすい部分です。企業側は転職希望者を採用するにあたって「計算に苦手意識を持っていないか」を念頭に確認しているでしょう。この時に簿記2級を保有していれば、企業側の不安を払拭できます。

今後のスキルアップが期待できる

企業目線で、簿記2級の保有者は今後のスキルアップに期待できます。簿記2級の時点で高いスキルを有しているため、そのポテンシャルを活かして、簿記1級の取得などを期待可能です。簿記2級と簿記1級は出題範囲や難易度が大きく異なるため、簿記1級のスキルが必須とは限りません。ただ、必要になった際に簿記2級があれば上を目指すポテンシャルを感じられます。また、現時点で上位の資格保有者を求める場合でも、簿記2級を取得していれば今後の成長に期待して採用するかもしれません。

簿記2級の保有者が検討すべき5つの転職先

企業の経理部門や財務部門

簿記2級は経営管理のスキルを証明するため、企業の経理部門や財務部門などが主な転職先です。求人情報を参照してみると簿記2級保有者を求めているケースが多く、資格を武器に転職活動ができます。商工会議所のWebサイトでも解説されているとおり、簿記2級で経営管理のスキルを証明できることは多くの採用担当者が理解しています。簿記2級の保有者であるだけで魅力的な人材であることがアピールできるため、まずは経理部門や財務部門を目指してみるといいでしょう。

会計事務所・税理士事務所

企業の中で経理や財務を担当せず、会計事務所や税理士事務所など専門的な業界に転職する選択肢も考えられます。幅広いクライアントを担当するため、企業の中の経理や財務とは異なった働き方です。ただ、会計事務所や税理士事務所はより専門的な知識が求められるため、簿記2級に加えて実務経験が求められる場合があります。簿記2級は実務経験レベルのスキルを証明できますが、実務経験をできるかどうかは個人差があるため注意してください。実際に、会計事務所・税理士法人の求人では「日商簿記2級以上」必須要件とする場合も多くあります。会計業界での就職・転職を希望する場合は簿記2級取得が必須と考えてよいでしょう。

金融関連

金融業界ではお金を扱う業務が数多くあるため、簿記2級の保有者が優遇される場合があります。簿記2級の知識が直接役立つとは限らないものの、簿記2級を取得できるポテンシャルが評価されるためです。また、見方を変えてみると、金融業界ではお金を扱うため「簿記2級程度の知識は必須」と考えられているかもしれません。例えば銀行では融資先企業の財務諸表を理解できなければ、融資の判断を下すことはできないでしょう。簿記2級のスキルを求める求人も見られるため、資格を取得してマイナスに作用することはありません。

コンサルタント

経営に関わる分野を取り扱うコンサルタントは簿記2級を保有しているとスキルの証明に役立ちます。特に経営層をサポートするコンサルタントには経営管理のスキルが必須です。コンサルタントは幅広い分野を取り扱うため、分野によっては簿記2級のスキルがほとんど役立たない可能性もあるでしょう。ただ、経営管理などお金に関わる分野であれば簿記2級が役立ち転職先の候補となります。

営業

営業職はさまざまな場面で数字を取り扱わなければならないため、数字の取り扱いに強い簿記2級は優遇される傾向にあります。簿記2級のスキルと営業職のスキルは方向性の異なるものですが、企業の財務諸表を読める営業職は少ないため、希少価値ともなるでしょう。もちろん、クライアント先に訪問する営業職として活躍するならば、クライアントとのコミュニケーションをとるスキルなども必要とされます。ただ、簿記2級を取得していれば、営業職のバックオフィスとして活躍する選択肢もあるでしょう。

簿記2級は経営管理のスキルを証明できるため、転職にあたっての強い武器となります。転職に際して実務経験がないならば転職後の業務をイメージしづらいかもしれないため、必要に応じて転職エージェントに相談してみるといいでしょう。人材スカウトでは会計業界での転職活動に関するご相談を受け付けています!

まとめ

簿記2級がどのような観点で転職に役立つのかについてご説明しました。経営管理のスキルを証明できる資格であるため、簿記2級の保有者は多くの企業で需要があり、資格を保有していることは自身の強い武器となります。また、転職先は経理や財務などをイメージされがちですが、簿記2級を保有していれば会計事務所や税理士事務所、金融関連やコンサルタントなどさまざまな選択肢があります。時には実務経験が求められますが、資格を保有しているだけで選択肢が広がるため、幅広い視点で転職先を探してみるといいでしょう。

人材スカウト編集部
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