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知っておきたい会計事務所の特徴を規模別に解説

人材スカウト編集部

公開日:2020年5月1日
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「会計事務所」とひとくちに言っても、その特徴は事務所の規模によって大きく異なります。会計事務所への就職・転職を目指す方向けに、会計事務所の特徴をその規模ごとに解説していきますので、ぜひ就職・転職先選びの参考にしてみてください。

会計事務所の規模は人数によって分けられる

会計事務所はその人数規模によって以下の6つに分けられます。一つずつ見ていきましょう。

いわゆる「BIG4」

「BIG4(ビッグ4)」とは、世界でもBIG4と呼ばれる国際会計事務所グループ系列の税理士法人のこと。具体的には、以下の4つの税理士法人です。

  1. ・KPMG税理士法人
  2. ・EY税理士法人
  3. ・デロイト トーマツ税理士法人
  4. ・PwC税理士法人

人数の規模は700~1000名程度で、数多くの税理士・公認会計士が所属しています。クライアントは、グローバル展開する超有名企業が多いのも特徴です。

100名以上は大規模会計事務所

BIG4の次に来るのは、大規模会計事務所です。クライアントは大手上場企業からベンチャー企業と幅広く、法人の税務顧問業だけでなく事業承継等も含む総合的なサービスを展開しています。
さらに、会計事務所同士のM&A(買収・合併)による拡大で、全国に支店を展開して規模をさらに広げている事務所もあります。

100名程度までの組織化会計事務所

そこまで数は多くないものの、都内の中堅事務所や地方都市レベルで大きな規模の会計事務所です。地方の大手会計事務所の場合は、地場産業をメインに、その地域一番事務所的な立ち位置にいることが多く、地元からの信頼が厚い事務所です。

40名程度までの中規模会計事務所

税務業務だけでなく、経営コンサルティング業務などに注力していることも多い事務所です。様々なクライアントを抱えているため、幅広い業務分野があります。
所長が若い場合は、ここからさらに飛躍しようと組織の成長に力を入れている場合も。相続や事業継承など、なんらかの専門分野に特化していることが多いタイプの事務所もあります。

15名程度までの小規模会計事務所

所長のタイプにもよりますが、零細から発展途上の事務所であることが多いです。人数が少ないため、ある程度の裁量を持って担当を持つことができるため実務経験を積むことができ、また様々な業種のクライアントを経験することができるチャンスがあります。

ほとんどはこれ!5名以下の零細会計事務所

会計事務所のうち、圧倒的多数を占めるのがこのタイプの事務所です。税理士の所長と数人のスタッフという構成で、スタッフは家族の場合もあります。所長がほぼすべてのクライアントを担当することが多いため、アシスタント的な業務になりがちな懸念もあります。

会計事務所の規模により異なる待遇やキャリアパス

会計事務所は規模によってクライアントや業務内容、そして待遇も異なります。求人票を見る際の参考にしてみてください。

「BIG4」は給与・待遇も最高峰

世界の企業をクライアントとして持つBIG4は、上場企業並みの給与や待遇が特徴です。クライアントも大手企業なので、国際税務や、メガバンクなどの金融系の税務など、大型案件に関わっていきたい方にはうってつけの職場です。しかし将来的に税理士や公認会計士として独立したい方にとっては、中小企業向け案件はほぼありませんので不向きかもしれません。世界を股にかけるビジネスマン的な働き方をしたい方におすすめです。

大規模会計事務所は給与も良く教育体制が充実

大規模会計事務所も日本の大手企業を中心とした顧客構成です。こちらも全国規模なだけあって、BIG4には及びませんが給与水準も高く、国内大手企業と遜色ない待遇が得られるところが多いでしょう。研修体制も整っている上、人数が多いので独立にも寛容な傾向があります。

組織化会計事務所は地元企業並みの給与

地場産業大手並みの給与と待遇が見込めるのがこの規模の会計事務所です。「地域密着型」の事務所も多く、地場の有名企業や中小企業等のクライアントを多数抱えているので、Uターン就職などに向いている事務所といえます。組織化というだけあって、新卒採用から昇進、定年までの役職などがほぼ決まっており、一般企業のようなキャリアパスを描いている方には向いている事務所といえます。

組織化会計事務所は地元企業並みの給与

新卒や未経験者採用も行い、将来の事務所を支える人材を育成しようとするのが、この規模の事務所の特徴です。この規模になると業務特化型の事務所もありますが、一般的には一通りの業務内容が学べることから、人気は高めです。

小規模会計事務所はこれからの成長次第

零細から小規模事務所へ成長途中にある事務所は、代表が若く勢いに乗っていることも多いです。これからの事務所の成長に合わせて、顧問先を任せてもらえたり、将来的にパートナーとして経営幹部になったりするのも夢ではないでしょう。小規模事務所から中・大規模事務所~税理士法人へと事務所が成長・発展してく過程を見られることも醍醐味のひとつかもしれません。

零細会計事務所は社保・労働保険未加入のところも

規模が一番小さい零細会計事務所は、資格を持つ代表一人と、税理士補助スタッフ1~2名というところも多く、給与水準は概して低めです。社会保険や労働保険が未加入のところもありますが、そのぶん代表とも距離が近く、アットホームな事務所が多いのが特徴です。事務所の方針によっては柔軟な働き方が認められる場合もあります。

規模や待遇だけでなく「自分が何をしたいか」が転職のポイント

税理士法人や会計事務所はその規模によって携わる業務が異なります。転職先は規模や求人内容、待遇で選びがちですが、就職・転職先は自分が何をしたいかで選ぶ事が最も大事です。規模別にそのような業務をおこなっているか見ていきましょう。

「BIG4」は海外まで見据えた働き方を目指したい人へ

将来的に海外で働く事も見据えたキャリアを目指す人は、BIG4を目指すべきです。高度な税務業務や、海外企業とのM&Aなどのクロスボーダー案件が担当できるのはBIG4ならでは。英語力についても研鑽を積み重ねる必要があります。 案件の規模が大きいので、チームで仕事に当たることがほとんど。専門性を高められるぶん、業務の範囲は狭くなる傾向があります。

大規模会計事務所は国内転勤があるかも

全国に支店がある大規模な税理士法人・会計事務所は、場合によっては地方転勤があるかもしれません。零細、小規模、中堅事務所で税務業務を経験した人がキャリアアップ先としてこの規模の事務所に経験者として転職することもあります。

地元の強みを活かした仕事ができる組織化会計事務所

個人事業主から数百人規模の法人まで、組織化会計事務所や大規模会計事務所ほど業務が細分化されていないので、そのぶんより多くの経験を積むことができます。また、最近、目立ってきている相続などの専門業務に特化した事務所もこの規模に多く見られるため、目指したい方向性に応じた選択が可能です。

様々な経験を積みたい人に!中規模会計事務所

個人事業主から数百人規模の法人まで、組織化会計事務所や大規模会計事務所ほど業務が細分化されていないので、そのぶんより多くの経験を積むことができます。また、最近、目立ってきている相続などの専門業務に特化した事務所もこの規模に多く見られるため、目指したい方向性に応じた選択が可能です。

ハードだけど成長できる小規模会計事務所

小規模会計事務所は、零細よりもクライアント数が多くこれからも成長途上である事務所です。実際に動ける人が少ないということもあり、所員の忙しさはその分上回ることもあります。
1人で顧問先企業を任されることもあるなど、必然的に事務所経営のほとんどの業務を経験することになります。将来独立を考えている人には良い環境です。

所長との相性が大事な零細会計事務所

零細会計事務所は、所長の年齢や性格によって事務所のカラーが大きく異なります。所長との相性によって、重要な業務を任されて事務所と一緒に成長していける場合もありますが、なかには所長が全てクライアントを担当し、肝心の業務を任せてもらえない場合も。

まとめ
自分のキャリアプランに合った事務所選びが重要

会計事務所といっても、その種類は千差万別。求人内容とともに自分のキャリアをこれからどうしたいかを考えたうえでの事務所選びが重要です。

例えば、税理士試験や公認会計士試験を目指す場合は、規模の大小にかかわらず、事務所として資格取得を支援する体制(予備校の通学日は退勤時間の融通がきいたり、学費の補助制度があったり、試験前休暇がとりやすかったりなど)がとられているかどうかを選ぶ基準にしてみてはいかがでしょうか。

自分のこれからのキャリアアップの方向性を踏まえたうえで、適した事務所を選びたい場合は、人材スカウトのような転職エージェントに相談してみるのもおすすめです。

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