税理士法人アイユーコンサルティング 東京事務所(東京都)
出 川 裕 基
出川先生(以下、先生) はい。アイユーコンサルティング自体は2015年に福岡で法人設立しましたが、関東進出の足がかりとして昨年1月に埼玉県川越市に事務所を構え、今年4月に東京へ進出しました。現在も川越では、関東事務所として営業しています。個人的には、東京を任せられる人材を養成した後、川越を拠点に「東京以外の関東圏にあるべき事業承継を広めていきたい」という希望を持っているんですよ。
大学卒業後、大手税理士法人で資産税メインの業務に就き、相続税申告や事業承継案件などに通算200件以上携わりました。もともと自分でやりたいという気持ちがあったたことに加えて、「経営者の良きパートナーに」といっても、経営がどんなことなのか、わからない。ならば、自ら経営してみよう――と考えるようになったのが、独立した理由です。
― 事務所の概要、特徴を教えてください。
先生 東京事務所は、現在、私を含めて6名、うち3名が税理士という体制です。私は31歳なのですが、平均年齢が30歳の若いメンバー構成になっています。現在の業務は、スポットで受注する事業承継案件が柱で、常に10件ほどが動いていますね。それに特化して、「絶対に、事業承継分野で日本一になる!」というのが、当社のスローガン。そういう“ベンチャー・スピリット”を持って、仕事に取り組んでいます。
税理士事務所が手掛ける事業承継対策というと、ともすれば「いかに株価を下げて、後継者に渡すか」というところだけに目が行きがちですけど、当社は後継者以外の親族も含めた相続対策など、総合的なサポートを行っています。機動力のある対応と、お客さまの立場に立ったサービスの提供には、自信を持っているんですよ。
― 事業承継のサポートという仕事の魅力は、どんなところにあるのですか?
先生 今お話しした株価対策や相続対策、そもそも後継者の育成とか、会社の健全な財務体制の構築だとか、事業承継は本当に大変な「事業」です。日本経済を支える中小企業の経営者の方が、みんなそれで悩んでいるわけですね。その相談に乗り、問題を1つひとつ解決していくというのは、言ってみれば、会社という生き物の思いや歴史を繋ぐお手伝い。私は、これ以上やりがいのある仕事はないと感じています。
― 普段、事務所内はどんな雰囲気なのでしょう?
先生 みんな若いということもあって、ひとことで言えば「風通しのいい風土の事務所」だと思います。私自身が不自由な雰囲気が嫌なので、仕事もできるだけ自由にやってもらっています。
レベルアップに向けて、定期的に勉強会を開くほか、有料のセミナーなども、会社負担で自由に受講できるようにしています。税理士試験を目指している人もいますが、受かるまで「時短勤務」を認めているんですよ。
― 欲しい人材は?
先生 事業承継をやる以上、資産税関係の経験のある人がベターですね。一番欲しいのは、事業承継やそこから派生する事業を自ら立ち上げ、引っ張っていけるような人材=幹部候補です。当社は、まだスタートアップの段階なので、その「立ち上げメンバー」に名を連ねる、というイメージですね。一方、「顧問業務は任せて欲しい」という人がいれば、それもウエルカムです。
かつての私のように、「いずれは独立したい」「そのための経験を積みたい」という人もぜんぜんOKです。これからは、1つの事務所が人材を囲い込むのではなく、広くアライアンスを組んでいく発想を持たないと、生き残れない時代になるだろう、とそこは割り切っています。
― 事務所としての、今後の目標をお聞かせください。
先生 私自身の話になってしまうかもしれませんが(笑)、めでたく事業承継を終えた会社の「その後」に興味があります。新社長が受け継いだ会社の、バリューアップをお手伝いする。そして、また次の事業承継に関われたら、素晴らしいと思うのです。そういうふうに、会社のいろんなステージにおいて、常にお客さまにとっての最善の提案ができる事務所にしていきたいですね。
出川 裕基(でがわ・ゆうき)
税理士法人アイユーコンサルティング 関東総括 税理士
埼玉県川越市出身/やぎ座/A型
趣味:ゴルフ
座右の銘:一期一会